M&Aにおいてデューデリジェンス時などに適切な資料を用意・作成するための方法を紹介

 M&Aの交渉を進める場合、アドバイザーとしてやり取りをする相手は買い手、あるいは売り手、それぞれのオーナーである事が多いと思います。そんなオーナーとの資料のやり取りはスムーズに進むものでしょうか?
 
そんなオーナーとのやり取りで気をつけなければならない事項についてまとめてみました。

 


〜目次〜

1.オーナーとの資料のやり取りはスムーズに進みにくい

2.求めている資料が貰えなかった!そんなときの対処法

3.まとめ



1.オーナーとの資料のやり取りはスムーズに進みにくい

結論から申し上げますと、スムーズにやり取りできることはほとんどありません

業界のこと、事業運営に関すること、であればスムーズなやりとりが可能です。その道の専門家でありますので、当たり前とも言えるでしょう。

 

 

問題は、財務・法務などに関する机上のやり取りです。

トップ面談(オーナー同士の面談のこと)などの具体的な交渉の前段においては、机上のやり取りで交渉が進む事が多いのですが、その際のやり取りで必要になる資料のやり取りが非常に困難なのです。

 

名称未設定のデザイン

 

私「月毎の推移が分かる推移表を3期分下さい。出来れば店舗別の推移が分かると望ましいので、店舗別でお願いできますか?」

月毎の推移?推移表?店舗別?...

こんな反応が多いです。準備できました!!意気揚々とそんな連絡をもらっても、いざフタを開けてみると【1期分の試算表、しかも店舗別ではなく合算のもの】しか受領できなかったりします。求める資料が全てピンポイントでもらえることは皆無です。

 


 

2.求めている資料が貰えなかった!そんなときの対処法

では、どのようにカバーすれば良いのでしょうか?これまでの経験上、2つの方法で解消する事ができる(解消するしかない)と思っています。その方法は、

①頂いた資料でなんとかカバーする
②欲しい資料を作成しているであろう、売り手オーナーの専門家の方と直接やり取りさせてもらう

上記の方法です。それぞれ説明していきましょう。

 


 

①頂いた資料でなんとかカバーする

名称未設定のデザイン-1

買い手候補さんが資料を求めるには目的があります。1ヶ月の売り上げ規模が知りたい、株主が誰なのか知りたい、などです。その目的が達成できれば良いので、求めている資料まさにそのものでなくても、手元にある資料でそれが代用できれば良いと思います。

手元にある資料から、いかに買い手候補様の求める回答を導き出す事ができるのか、アドバイザーの腕の見せ所ではないでしょうか。

 


 

②欲しい資料を作成しているであろう、売り手オーナーの専門家の方と直接やり取りさせてもらう

名称未設定のデザイン-2

オーナーと直接やり取りしていてもラチがあかない時は、専門家の力を借りましょう。上記例の場合、月毎の推移表を間違いなく開示してくれる方は税理士の先生です。売り手オーナー様にお願いし、顧問税理士さんと直接やり取りさせてもらうのです。

売り手のオーナーも、よく分からないまま資料を探す、準備することは非常にストレスな作業なはずです。専門家同士でやりとりしてもらうことほど、楽なことはないのです。

ただ注意しなければならないのは、自分が知らないところで勝手にやり取りが進むことを嫌うオーナーも一定数いる、という点です。この点は当該オーナーの人となりをよく理解し、臨機応変な対応が求められるでしょう。


 

3.まとめ

いかがでしたでしょうか?交渉を進めていくと、確実に上記のような場面に出くわすことがございます。特に、企業調査(デューデリジェンス)時などは特に、です。

形式的な資料が多数求められることになります。出来ることなら、②専門家の力を借りて乗り越えられるようにしたいところです。

 

ライフハックブログでは他にも、これからの時代のM&Aアドバイザーにとっての実務についてまとめています。以下も合わせてお読み下さい。
M&Aアドバイザーの実務TIPS


※弊社は、M&AのマッチングプラットフォームであるBATONZ(バトンズ)において、アドバイザー登録をしております。アドバイザー方でバトンズ活用についてお悩みの方、BATONZ案件で興味のある案件がございましたら、ぜひお問い合わせください。

バトンズの無料会員登録はコチラ(会員登録して頂けると案件の詳細が確認できます)

 

スクリーンショット 2021-08-11 9.29.01

              

 

その他、M&A業務協業のご相談、案件の問い合わせ、セカンドオピニオンのご相談、M&A事業部立ち上げ希望の方は下記フォームからお問い合わせください。