契約締結を目前に、譲渡契約が破断になってしまう意外なケースと対処法

売り手のアドバイザーとなり、買い手を探している場面での出来事です。買い手とのマッチングは縁なので、そう簡単には見つかるものではありません。しかし、なかなか相手が見つからないと、誰彼構わず買い手探しを始めようとするオーナーが一定数おります。

代表的な例として、SNSで買い手を募集したい、と言い出したりします。フォロワーがたくさんいる、影響力がある、そんなオーナーですとSNSで募集をしたら反響があるかもしれません。ただ、プラスの反応ばかりではないことを認識した上で、実施した方が良いと思います(理想を言えば、あまり実施しない方が良いと思います)。

当記事では、大々的に買い手を募集した際に起こり得る、マイナスの影響事例を紹介していきます。

 

 

従業員の退職

自分の勤めている会社が売りに出ている、そんなことを外部の情報から知ったら不安になると思います。

「自分はどうなっちゃうんだろう」
「クビになっちゃうのかなぁ」
「オーナー変わったらどうなっちゃうんだろう。給料下がっちゃうのかなぁ」

そんな事を考える事でしょう。不安を現オーナーにぶつけてきてくれる、相談してくれるスタッフなら不安解消の術があるのですが、相談なしに辞めてしまう、転職してしまう、そんな方も少なくないでしょう。そうなってしまうと、譲渡どころではなくなってしまいます。

会社のキーマン(その人がいなくなってしまったら会社が成り立たなくなってしまう人。店長や資格者など)には事前に相談することが望ましいですが、その他の従業員には譲渡契約締結後に、間髪入れずに報告するのが一般的です。

新オーナーも同席し、これまでと条件は変わらないこと、なぜ譲渡することになったのか、新オーナーはどんな思いで引き継いでくれることになったのか、なども伝えてあげると良いでしょう。

 

 

 

取引先との取引停止

次に気をつけるべきは、取引先との関係です。

従業員でもなく、ビジネスライクなやり取りをする銀行でもなく、付かず離れずな仕入先・売上先との関係の場合、第三者から売却の噂を聞いたとしても、ぶっちゃけた会話ができないケースも多々あるかと思います。

密な関係にある主要な取引先とかでしたら直接質問や相談などがくるかもしれませんが、取引量の少ない取引先の場合、以下のような反応・対応を取られてしまう可能性があります。

仕入先の場合
今後、オーナーが変わったらこれまで同様の仕入をしてもらえないかもしれない。無理な条件を請求されるかもしれない。もしかして経営が苦しいのかな、代金の回収ができなくなるかもしれない、リスクを負うのは嫌だから今後の納品は控えよう。

売上先の場合
オーナーが変わったら味や品質が変わるだろうな(よくいますよね。オーナー変わったら「オーナー変わったから味変わっちゃったよねー」と言いたがる方が...)。これまでの味や品質が好きだったけど、変わっちゃうならもう取引するの辞めようかな。オーナー変わる前に売っちゃって、オーナー変わったら「知らないよそれ、売ったの前オーナーだし」とか言われそう。その辺はっきりしないし、とりあえず手を引いておこう。

仮に、上記のような気配を感じた場合には、これまでと条件は変わらない予定である旨、しっかり引き継ぎを行う旨、などをお伝えし、これまでと変わらぬ取引を継続してくれる様、お願いしましょう。その点で考えると、やはり譲渡後に新旧オーナーでご挨拶するに越したことはないと思います。

 

 

 

取引銀行との関係悪化

銀行の立場に立ってみたときに、「自分がお金を貸している人が、貸したお金で買ったものを誰かに売ろうとしている」そんな事を知ったらどう思うでしょうか?

契約上は問題ないとしても、何らかの理由をつけて抑止してくるかもしれません。最悪の場合、譲渡前に貸したお金は全額返済して欲しい、なんてことを言ってくる可能性だってあります。ですので、オーナーチェンジ時には、

・新オーナーの方で一括返済してくれる予定
・連帯保証を現オーナーから新オーナーに変更する予定

など、銀行視点で見たときに、取りっぱぐれがない様にしっかりと考えていますよアピールが必要になってきます。

 

このアピールを売主側から順を追ってする場合は良いのですが、第三者からの噂で銀行サイドに伝わる場合とでは、銀行の対応も変わってくるのではないでしょうか。第三者から情報が伝わることは避け、事前に売主から説明しておく必要がございます。

・切羽詰まって事業を売却する
・自分の次の夢に向けて会社を売却する

そんな場面では、周りが見えなくなってしまうのも無理はありません。ですが、一旦冷静になってこれまで支えてくれた方々の気持ちを考えてみることも必要ではないでしょうか?

 

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

契約締結前に相談した方が良い方、契約締結後に報告した方が良い方、いるかと思います。その判断は時と場合に応じて変わるものですので、慎重な判断が必要になります。ご自身で判断できる場合は良いのですが、冷静な判断ができない場合は、第三者のプロ目線でのフォローを入れてもらった方が良いかと思います。

譲渡がスムーズに進まないだけではなく、今現在の運営に支障をきたしてしまっては元も子もありません。ぜひ皆様の周りの身近なアドバイザーにご相談してみてください。

 

この他にもLifeHackブログではM&Aの躓きやすいポイントについて紹介しています。こちらも合わせてお読み下さい。

 

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