地方銀行はM&Aに消極的!?銀行融資担当者のM&Aに対するスタンスとは?

全国的に、かつ、規模の大小を問わずM&Aが普及していることに伴い、地方における身近な場面においても「M&A」が広がってきています。
 
そんな中で、買収資金の調達手段の一つとして銀行融資を検討する場面も増えてくるのではないでしょうか?当記事では、そんな銀行との交渉において、担当者とやりとりする上で注意すべきことを紹介していきたいと思います。

 

※あくまで弊社がやりとりをした、茨城県内数行の担当者とのやり取りを紹介しています。実際は、違う状況かもしれませんので、案件に応じて確認してみてください。

 

 

「M&A資金」と言う特別な枠はない

「設備資金」、「運転資金」と言う枠がある様に、「M&A資金(株式取得資金)」といった商品がないか確認してみたところ、回答はNOでした。

買収対象企業の財務状況、資金繰り状況をベースに、既存事業の収益性や財務内容も加味した上で融資判断をする、との事でした。対象会社に資産が豊富にあったとしても、設備資金として考えたり、実質設備資金として検討してくださることもないみたいです。

通常の融資に準じた審査が行われているのですが、支店ベースの担当者視点では、M&Aの基準や価値算定に準じた審査が実施できていないと言うギャップがあるように感じています。

 

 

M&A専門部隊が存在しているが、機能していない!?

買収を検討している企業がメインバンクに相談する場合、最初に相談するのは担当者になるかと思います。お客様に頼りにされないといけない、そんな気概を持つ担当者はある程度の知ったかぶりをしないといけない空気になります。

すると、いつもの融資判断と同様の基準で対象会社の決算書をチェックし、通常の融資基準をベースに、

「この案件は高すぎます!!融資は難しいと思います」

そんな反応を示すことが多いです。つまり、内部にM&A専門部隊がいるにも関わらず、その部門にたどり着く前に案件を潰されてしまうのです。

 

 

支店担当者ベースで話を進めるのは至難の業

はっきり言って支店の担当者ベースでは、M&Aに関する知識がほぼありません(一概には言えませんが、これまでお会いした方で詳しい方は皆無でした)。

行内の教育制度の一環としてM&Aに関する民間資格(M&Aシニアエキスパートや事業承継士など)を持っている方もおりますが、それらの方々も所有しているのは机上の知識ばかりです。

それに、通常の融資業務、新規業務で忙しい中で、「M&A」が絡む面倒そうな案件に積極的になる担当者はほぼいないでしょう。

 

 

案件をスムーズに進めるためにはどうしたら良いか?

では、どうしたら案件を進めることができるのでしょうか?個人的な意見ですが、各行に在籍するM&Aの専門部隊の方々と接触するしかないと思います。

上記でもご紹介したように、銀行の担当者起点でM&Aの専門部隊に話があげられることは少ないと思っています。ですので、トップダウンで進めるしかないのかな、と感じています。なんらかの方法で専門部隊の方に繋いで頂き、案件ベースの相談をまずは専門部隊の方にあげる算段です。

A銀行がメインバンクだったとして、通常の融資の担当者がいたとしても、まずはA銀行のM&A専門部隊の方に最初に相談をあげるのです。M&Aに知見のある専門の担当者にまずは相談し、M&Aの目線での審査を軽く入れて頂き(ここで対象案件の優劣、譲渡対価の相場感の判断をして頂く)、支店の担当者に手続き等を落としてもらうイメージです。

 

 

まとめ

弊社がやりとりをしている茨城県内の地方銀行さん、信用金庫さんの例は、ほんのひと握りかもしれません。実際は真逆で、専門的知識が豊富な担当者が沢山いるのかもしれません。ただ、弊社のクライアント様に融資を前提にしたM&A資金の調達をアテにするのは危険だな、と感じています。

実際にM&Aの知識が豊富なスタッフの数は限定的かと思いますので、支店ベースの担当者に対し、M&Aの知識やイロハを伝える場が急務になってくると痛感しました。銀行内部での研修体勢は、まだまだです。外部の専門家が、各支店の担当者にメリットになるようなお土産をぶら下げながら、「M&Aとは何ぞや」について勉強できる機会が作ることができたら良いのですが...

先は長いかもしれませんね。。。
しばらくは自己資金メインで案件をご提案する日々が続きそうです。

 

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