M&Aのオーナー同士の交渉、面談時に必ず聞かれる3つの質問

秘密保持契約を締結し、具体的な案件情報を開示、その後に実施されるトップ面談の際には数多くの具体的な質問が投げかけられることになります。アドバイザーとして事前に売主からヒアリングしていたつもりでも、現場の観点からすると真新しい質問が飛んでくることが少なくありません。
 
当記事では、オーナー面談時や相手方のFA(ファイナンシャルアドバイザー)の方から質問の多い項目をまとめております。
 


〜目次〜

1.オーナーの普段の業務って何?

2.オーナーは同業者団体の集まりに参加してるか?

3.オーナーの譲渡後の進退は?

4.事前にヒアリングすることも有効です



1.オーナーの普段の業務って何?

「オーナーは譲渡後に退職予定」と言うフレーズをよく見ることになります。それに伴い、オーナーの役員報酬や節税目的の生命保険など、対象企業の利益が増加する算段でバリュエーションを付加するケースが多いです。

そんな時、実際その通り対応可能なのか?その確認の意味で確認されるケースが多いです。「オーナーの普段の業務って?」の質問に対し、

・週に一度、取引先への営業回り
・経理作業を全て行っている
・現場にも週3で出ている

などの回答となる場合は、代わりの人材を補充する必要があると思います。つまり、オーナー人件費の減少だけではなく、代替人材の人件費の増加も発生することになるのです。

 

2.オーナーは同業者団体の集まりに参加してるか?

一見、事業の継承には何の関係もなさそうに感じると思います。この質問の意図は、「オーナーの人間関係による仕事の受注があるか?」なのです。

オーナーの人となりに関係なく受注できている仕事なのか、そのオーナーだから受注できている仕事なのか、その状況を把握するための質問なのです。

ライオンズクラブや商工会などに参加しているオーナーの中には、組織内での信頼が厚く、組織経由で仕事をもらう方も多いと思います。その仕事量がどれくらいあるのか、はたまた一切ないのか、事前に確認したいがための質問となりますね。

 

3.オーナーの譲渡後の進退は?

これもよく聞かれる質問となります。譲渡後にオーナーが退職するケースが多いのですが、その後オーナーは何するの?と言う質問です。

例えばオーナーが50歳でまだまだ引退するには早いケースなど、別の事業を始めるのか、はたまた隠居するのか、確認したいのです。もちろん、同業で近隣で事業を始める、と言うことになれば買い手としては望ましくありません。

逆に、オーナーに雇われ社長として残って欲しい、しばらくは給料を払うので社員として残って欲しい、そんな要望を持っている買い手さんもいるので、その確認の意味も込めた質問となります。

 


 

4.事前にヒアリングすることも有効です

以上です。

当記事では、特にオーナーの普段の動向、譲渡後の進退に関しての質問項目を紹介してみました。今後案件を進めることとなった場合、必ずと言っていいほど質問される項目になるかと思います。事前にヒアリングしてみてはいかがでしょうか?

 

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